エロス断想

猫と美人を描いてゐます

秋の雨

曇りのち雨
秋ふくはいかなる色の風なれば身にしむばかりあはれなるらん 和泉式部
今よりは涼しくなりぬ日ぐらしの鳴く山かげに秋の夕風 実朝
あきの夜に声も惜しまず鳴く虫を露まどろまず聞きあかすかな 西行
おくられつおくりつ果は木曽の秋 芭蕉
今日一日恋も詩もなし秋の雨 三州



ルイス・フェルナンド・ヴェリッシモ「ボルヘスと不死のオランウータン」読了。ブラジルの作家。衒学ミステリといふか複雑系といふか・・・著者はボルヘスオタクなのであらう
「この一五八五年にルドルフ二世の図書室で開かれた、いはばサミットの参加者は、キリスト教のオカルト版といへる『聖書外典』を信奉してゐた。その主要テクストが偽典エズラ書の第二書だ。聖書から削除されたこの書がカバラの基本になったのだよ。世俗主義を打破すべく、ルネッサンス期の教会とカバラとを融合させようとしたピコ・デラ・ミランドラは、このテクストこそもっとも原初的に、ユダヤ教が三位一体説を信じ、キリストの出現を予知してゐた証拠であると主張しさへした」






■三州生桑HP■
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