エロス断想

猫と美人を描いてゐます

障害児をたたくな

薄曇り時々晴れ、少々蒸し暑し


障害問題人権弁護団編「障害児をたたくな 施設・学校での体罰と障害児の人権」読了
障害児に対する体罰事件の裁判の経過と、教育福祉の現場で日常的・構造的に起こってゐる体罰の現状を告発する書。一読、興味深かったけれど難しいね・・・。まともにしゃべることもできない障害児に対する体罰を、しかも教師と生徒の二人だけの密室での暴力を、どのやうに立証するのか? こんな事件を今後、裁判員はどのやうに裁くのか・・・
「教員について言へば、養護学校や障害児学級(特殊学級)は給料がよい。「普通校」よりも10パーセントの調整手当がつく。だから、退職直前に養護学校に行きたがる教員が圧倒的に多い。退職金が一割も多くなるからである。放課後の会議こそ多いが、一方で部活動をしてゐる養護学校は全国的にみてもほとんどなく、施設・設備もエアコンがほとんどの学校に設置されてゐて、暑さ、寒さも苦にならず、エレベーターは全国すべての養護学校に設置されてゐる。こんないいところが他にあるだらうか。「養護学校は楽だ」「障害児学級はいい。何をしてもわからないし、自由だ」と言ふ教師が現に少なくないのである」



普通学級に障害児を通はせるべきかどうか・・・? 個人的な意見を言へば、障害児と一緒に勉強できない、障害児と一緒に遊べないやうな子どもが、まともな大人になるわけがない。学校ってのは、勉強だけしに行くところぢゃないからね。もうちょっと乱暴に言へば、勉強なんてどうでもいいんですよ。友情や、いぢめ問題、自然観察、弱者をいたはる心、約束を守る、悪いことしたら素直に謝る、ボランティア活動・・・小学六年間はさういふことをじっくり学ぶべき。九九や漢字よりもよっぽど大切
もし私の子どもが「障害児と一緒に遊ぶのはイヤ」なんて言ったら怒鳴りつけるけどね。子どもに嫌はれてもね・・・「親父ウザイ」「何言うちょるか! どつき回すぞ!!」




マリリス、鉛筆、30分弱



■釈三州HP■
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