エロス断想

猫と美人を描いてゐます

怪盗ジバコの復活

一点の曇りもない秋晴れ、そよ風吹けどUV強し
子猫二匹を取っ換へ引っ換へ膝の上に乗せる。何度も満足げにアクビをしてゐた。厳しい冬が来るなぅ・・・


北杜夫「怪盗ジバコの復活」読了。面白し。北杜夫にこそ、ノーベル文学賞が与へられるべきである。童話や自伝で貰った人がゐるのなら、ユーモア小説で貰ってもいいぢゃないか
ギリシャの新聞にその名が報じられたと思ふと、次の日には台湾に出現した。途方もない南海の孤島でヤシの実を十箇盗ったと思ふと、翌週にはソビエトから金の延棒を奪ひ去った。怪盗ジバコは、比類を絶した技術により、何国人にでもどんな年齢にも化けられ、数十カ国語を自由にあやつることができる。一度などはオッパイが五つもある美女に化け、スケベなポーランド人の高官から国家機密文書を盗み去った。また彼は飛行機の操縦から、ダイコンおろしのすり方、あらゆるスポーツに秀でてゐる。要するに彼は超人なのである。




■三州生桑HP■
http://www.h4.dion.ne.jp/~utabook/