エロス断想

猫と美人を描いてゐます

愛しいひと

曇り時々晴れ、昼一時小雨
萩の花咲き初め、月は十五夜、風は秋
子猫たち食べる食べる。二匹で、缶詰一個、レトルト一個、カリカリたっぷり、煮干したっぷりをぺろり。煮干しは初めて食べたらしく、ぽりぽりぽりぽり・・・。その後、ヱノコログサを猫じゃらしにして少し遊ぶ


P・P・パゾリーニ(1922-1975伊)「愛しいひと」流し読み
タイトルにひかれて読み始めたら、なんと内容はホモセクシュアルでした。しかも、対象は十代半ばの少年たち。これは危険ですねぇ・・・。アメリカでは出版できるのか知ら。パゾリーニテネシー・ウィリアムスと同様に横死してゐます。キリスト教社会における、ゲイ作家への弾圧、リンチは想像を絶するものがありますねぇ・・・あっ、「ソドムの市」のパゾリーニだったのか!
たうとう、デズィとイアシースは二人っきりになった。デズィが少年を抱きすくめて、彼らは長い間静かに口づけを交はした。それからデズィはイアシースの手首を握って濃い茂みの中に引きずりこまうとした・・・が、少年はそれを望まなかった。短い沈黙のあと、両手の間に少年の顔をはさんで、自分の目をのぞきこませるやうにして訊ねた。「ぼくは君を愛してるんだ、イアシース、なのにきみはどうしてぼくを愛してくれないんだ」「いいえ、ぼくはあなたを愛してゐる」とイアシースが答へた。



手首に細く黒き髪留め
美しきかな



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