エロス断想

猫と美人を描いてゐます

俳句といふもの

晴れ時々曇り、大気乾燥
猫二匹にレトルトフードやる。雄猫の方は本当に美しい猫だ。体も大きく、毛づやもよく、私に馴れてゐる


「鴎外随筆集」拾ひ読み。「俳句といふもの」から抜粋。ユーモラス
分かると思ふ句と、分からぬと思ふ句とがあった。その分かると思ったのが、ひどく見当違ひであったとは、今から回顧して見ても思はない。生利で物は早く飲み込むことのできる性であったらしい。「秋風や白木の弓に弦張らん 去来」といふ句がひどく気に入って、こんな句がして見たいと思った。その後俳句を少しして見たが、かういふ向きの句は一つも出来たことがない。何事によらず、自分の出来ない方角のものに感服してゐて、それが出来ずじまひになるのが、性分であるらしい。






■三州生桑HP■
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