エロス断想

猫と美人を描いてゐます

鏡花幻想

曇りのち雨
子猫は馴れてきたのだが、やっぱりカプッと噛んでくる。噛みぐせのある猫は初めてなり


泉鏡花短編集を拾ひ読み。「化鳥」興味深し。まことに鏡花は日本文学史上に忽然と咲いた妖しき花。誰の模倣でもなく、後継者もゐない、翻訳不可能な文学。
川へ落ッこちて溺れさうだったのを救はれたんだって、母様のお膝に抱かれて居て、其晩聞いたんだもの。だから夢ではない。一体助けて呉れたのは誰ですッて、母様に問うた。「それはね、大きな五色の翼があって天上に遊んで居るうつくしい姉さんだよ」


とにかく何をしても怒らないし注意もしない、お前の言ふことなら何でも聞く、悪いところがあったら言ってれ、直すから、と口説く男は女性をバカにしてゐる。つまり、お前の好きな様にしたらいいから、或いは、何もしなくていいからセックスだけはさせてくれ、と言ってるのと同じだから。こいつはチョロいと思ってゐるのだ





■三州生桑HP■
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