エロス断想

猫と美人を描いてゐます

青い麦

コレット青い麦」読了
最初はどうなることかと思ったが、中盤からは面白かった
16歳の美少年フィルと15歳の美少女ヴァンカの恋物語に、30歳すぎの美人マダム・ダルレーがからむ
15、6の子供の初恋話しなんて、死ぬほど退屈で、前半はまるで睡眠薬のやう
そこに謎めいたマダム・ダルレーが登場し、フィルを誘惑し始めてからストーリーが流れ出す
100年前の小説だし、女流作家であるから、性描写が異常に詩的なのが印象的
以下抜粋
フィルとマダム・ダルレー
「世間の人たちが、軽々しく肉体的と呼んで片づけたがる感動の世界を彼は発見したばかりか、求めて及びがたい完全さのちらついてゐる恋の祭壇を、物質の力で美化する欲求までも知ってしまってゐた」
フィルとヴァンカ
「彼は彼女の苦痛の短い訴へを聞き取った、自動的ににじり寄ってくる動作に気づいた、彼が傷つけつつあるその肉体は、逃げようとはしなかったがただ、一切の寛大さを拒むことだけはした」
訳は堀口大學
これがポルノと純文学の違ひか
一読しただけでは、何がなにやらサッパリ解らなかった


公園でゲートボール大会をしてゐるの見る
ちゃうど昼時で、老人たちは弁当を食べてゐた
BGMは、大音量のド演歌
迷惑なり
そこへ救急車のサイレンが近づいてくる
女演歌歌手のカン高いコブシと、ヒステリックなサイレンは絶妙のハーモニーをかもし出してゐた
救急車は去ったが、さぞかし弁当は不味くなっただらう
さう思ふと、私はをかしくてしやうがなかった


Wさんと少し話す
彼女と本の話しをするのはとても楽しい
笑顔がとてもキュート
失礼かも知れないけれど、何だか妹っぽい感じがする
ま、彼氏がゐるんだから、これでいいのだらう


アンリからメールがこないなぁ
便りのないのは良い便り・・・か


「理想を押し付けてはならない。あるがままを愛せないのなら、その恋は偽物である」


■三州生桑HP■
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