エロス断想

猫と美人を描いてゐます

接触

晴れたり曇ったり


或る店の駐車場にて接触事故を見る。停めてあった軽にセルシオがゴインッと接触。逃げるか知らと思ったら、店内放送で呼び出しをした様子。正直な人だ
中年の女の人だったが、慣れてる感じで処理してた。何度も事故を起こしてるんだらうなぁ…運転が下手なら小さい車に乗ればいいのに
普通、女の人が事故を起こしたら慌てふためいてパニックになるものだ。去年だったか私もブツけられた時、相手の中年女性は真っ青になってゐた。「警察に行きませうか?」と申し出たら絶句してゐた。決して脅したのではなく、保険を使ふなら警察で事故証明を出してもらはねばならないから言ったんだけど。結局彼女は保険を使はなかった。お金持ちだったのだ。確かにデカい車に乗ってゐた。示談の最中、終始相手のテンションが高くて弱った。「まあまあ、どうぞお座りになって、お茶は? コーヒーか知ら? まあ、ほんとにこんなことは初めてで、お恥づかしいですわ…」まるで俳優のやうにカッコいい旦那さんは、ずーっと苦笑ひ。押し付けられたお菓子はとても美味しく、こりゃ慣れてるなと思ひましたわ

美人図、鉛筆、赤鉛筆、30分



『三州生桑詩画集猫のパンセ』
■三州生桑HP■