エロス断想

猫と美人を描いてゐます

阿修羅

曇天
玄関先にツバメの飛ぶのを見る。巣を作ればいいなぁ


向田邦子阿修羅のごとく』読了。女の恐ろしさ、愚かさを描き切った傑作。私はテレビドラマなんてまるで見ないけれど、かういふ地味だけど本格的なヒューマンドラマは今は皆無なんぢゃないの
しかし…こんなに美人で、頭もよくて、スタイルもばっちり、家族思ひで、家事万能で、誰からも愛された売れッ子シナリオライターなのに、降るほどあった縁談を全て断らせた、たった一人(?)の恋人が、一回り以上年上の妻子持ちのアル中カメラマンだったとは…まあ、それが恋といふものか。向田の作品には不倫がよく書かれてゐるやうだが、実生活から材を取ったのか知ら…
向田邦子(1929-1981)は生涯独身。死の前年に直木賞受賞、まさにこれからといふ時に飛行機事故で亡くなった。享年五十一歳
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「…前に、姉がふっと言ったことがあるんです。ひとのお葬式から帰って、うちへ入るときがとても嫌だって。お浄めのお塩、誰も撒いてくれる人がゐないから、出かける前に玄関のところへ、小皿にのせて…お塩置いとくんですって。ドアの戸あけて、うちの中に体入れないやうにして、自分でパアって自分にふりかけるの、さびしいもんよって」
阿修羅のごとく
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ヌード、鉛筆、色鉛筆、20分

美人図、鉛筆、45分



『三州生桑詩画集猫のパンセ』
■三州生桑HP■