エロス断想

猫と美人を描いてゐます

紅雪録

晴れ、日差し強く風冷たし

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生際の濃い、あまるほど沢山な髪を花月巻で、冴々しく燦々する宝玉を飾った横櫛、乙女椿の花簪、目の涼しい、二重瞼の、頬のふッくりした、色の白い、口元の締った少し濃過ぎると思ふ程に眉のくッきりとした、背も些高過ぎるばかりだから、猶見栄がある、肉が厚いといった柄で、立増った品格があるではないが、何となく総体におもみのある、其が然も媚めいた形容だったさうだ。
泉鏡花『紅雪録』
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美人画、1時間強
まだまだ笑顔は描けない…




『三州生桑詩画集猫のパンセ』
■三州生桑HP■