2011-03-30 紅雪録 晴れ、日差し強く風冷たし§ 生際の濃い、あまるほど沢山な髪を花月巻で、冴々しく燦々する宝玉を飾った横櫛、乙女椿の花簪、目の涼しい、二重瞼の、頬のふッくりした、色の白い、口元の締った少し濃過ぎると思ふ程に眉のくッきりとした、背も些高過ぎるばかりだから、猶見栄がある、肉が厚いといった柄で、立増った品格があるではないが、何となく総体におもみのある、其が然も媚めいた形容だったさうだ。 泉鏡花『紅雪録』 § 美人画、1時間強 まだまだ笑顔は描けない… 『三州生桑詩画集猫のパンセ』 ■三州生桑HP■