エロス断想

猫と美人を描いてゐます

サド

終日快晴、春風寒し、明日は雨か

交差点で信号待ちしてゐる時、前に停まってた軽のルームミラーがキラキラしてゐるのに気づく。何か知らと思ったら、ルームミラーの形状をした液晶モニターだった。あんなのあるんだね…。感心してたら、運転席と助手席のシートの後ろもキラキラしてゐた…そこにもそれぞれ液晶モニターが! たかが軽に三つのモニターが! アホみたい! 乗ってるのは一人なのに
例へば、家族なり友達なり四人でドライブに行くとして、その道中、みんなそれぞれテレビや映画のDVDを見てゐるのだらうか? おしゃべりもせず、外の景色も見ずに?
こんなものは豊かさでもなんでもない、気違ひ沙汰である


図書館に寄りて六冊借る
三島由紀夫戯曲全集下巻』
近藤ようこ『説経小栗判官
ロミ&ジャン・フェクサス『でぶ大全』
『血圧を下げる特効Book』
『猫生活2011/1』
澁澤龍彦空想美術館』
§
「アルフォンスは黒天鵞絨のマントを室内で羽織り、白い胸をはだけてゐた。その鞭の下で、丸裸の五人の娘と一人の男の子が、逃げまどっては許しを乞うてゐた。長い鞭が、城の古い軒端の燕のやうに、部屋のあちこちを飛び交はした。そしてお前は…」「ああ!」「天井の枝付燭台に手を吊られてゐた、丸裸かで。痛みに半ば気を失ったお前の体の、雨の金雀児の幹に流れる雨滴のやうな血の滴が、暖炉の焔に映えてかがやいてゐた。侯爵は少年を鞭でおどかして、侯爵夫人の身を清めるやうにいひつけた。少年はまだ背が低かったので、椅子を踏台にしてお前の吊られてゐる体にとりつき、…どこもかしこも舌で清めた。清めたのは血ばかりではない」
三島由紀夫『サド侯爵夫人』
§

ヌード、鉛筆、30分
『でぶ大全』より

美人画、鉛筆、色鉛筆、60分
集中して描けました




■三州生桑HP■
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