エロス断想

猫と美人を描いてゐます

冬の雨

曇り、夕刻一時小雨
§
猫の漢詩を調べたところ、やっと一首みつけた
長い詩なので、四行のみ抜粋す。飼ひ猫を亡くした時の詩なり


梅尭臣(1002-1060)『祭猫(猫を祭る)』

昔爾齧一鼠
銜鳴遶庭除
欲使衆鼠驚
意将清我廬

昔、お前は一匹の鼠をかじると
銜へながら鳴いて庭を走り回ったね
あれはきっと、鼠どもを驚かして
私の部屋をきれいにしようとしてくれたのだらうね

§
私の詩も載せておく

三州生桑『冬雨吟』

誰知凍蝶愁
誰解盲猫夢
夜雨両心寒
酔吟同苦痛

あの凍えた蝶の嘆きを知ってゐるのは誰?
めくら猫の見てゐる夢を解釈できるのは?
冬の夜の雨にうたれ、彼らの心は冷え切ってゐるだらう
私は酔って詩を作り、彼らと同じ苦しみを感じ取るのだ


美人図(部分)、鉛筆、1時間
指を描くのはむつかしいね…



■三州生桑HP■
http://www.h4.dion.ne.jp/~utabook/