エロス断想

猫と美人を描いてゐます

篝火

曇り時々小雨、底冷えした一日
きのふ、竹の子4本採る。キリなし
けふ、竹の子めし、失敗
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「それで君はどう思ってくれる」「わたくしはなんにも申し上げません」「え?」「わたくしには申し上げることなんぞございません。貰っていただければ、わたくしは幸福ですわ」幸福といふ言葉は、唐突な驚きで私の良心を飛び上がらせた。「幸福かどうかは……」と私が言ひかかるのを、さっきから細く光る針金のやうにはきはき響いてゐるみち子の声が、鋭く切った。「いいえ、幸福ですわ」
川端康成『篝火』
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子猫、鉛筆、15分