エロス断想

猫と美人を描いてゐます

あや

快晴、無風

今日の野良猫、いい色合ひなり
図書館にて四冊借る
幸田文『猿のこしかけ』
土屋賢二『教授の異常な弁解』
ジャン・ジオノ『木を植ゑた男』
酒井駒子『金曜日の砂糖ちゃん』

幸田文の文章には隙がない。日本語の、一つの到達点であらう
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もし私がみすぼらしく又づぶとく、より悪く暦とともに変ったとして、私を捨てた亭主に、「ああ捨ててよかった、ぞっとするね」と云はれたら、どうするだらう。かりにさう思っただけでも胸に来るものは、喜びでは決してない。
幸田文『捨てた男のよさ』
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