エロス断想

猫と美人を描いてゐます

愛する人達

曇り時々晴れ、風強し、少し冷え込む

裸婦クロッキー、鉛筆、10分
川端の短篇集『愛する人達』読み進める。学生時代には川端なんて見向きもしなかったのに、こんなにハマるとは……文学の趣味嗜好も年につれて変はるものなり。川端ばっかり読んでる高校生ってのも気味が悪いけどね
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「私はもうだめなんです。こんなになってしまったんです」「どうにもなってやしないぢゃないか。ここにかうして、ちゃんとゐるぢゃないか」佐山はほんたうにさう思ったのだった。しかし、民子はぷいと立ち上って、佐山を追ひ払ふかのやうに、ばたばた掃除を始めた。その時、暴力でつれて帰ればよかったのだと、佐山は後で悔まれた。どちらが民子をよけい愛してゐるとか、どちらが彼女を幸福にするとかは、問題ではない。手荒な方が勝ちなのだった。
川端康成『母の初恋』
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変化の時

お姫さま抱っこ