エロス断想

猫と美人を描いてゐます

やまなし

曇りのち雨、微風、冷えこみなし
明日も雨か
§
クラムボンはわらってゐたよ」「クラムボンはかぷかぷわらったよ」「それならなぜクラムボンはわらったの」「知らない」つぶつぶ泡が流れて行きます。蟹の子供らもぽっぽっぽっとつづけて五六粒泡を吐きました。……「クラムボンは死んだよ」「クラムボンは殺されたよ」「クラムボンは死んでしまったよ……」「殺されたよ」「それならなぜ殺された」兄さんの蟹は、その右側の四本の脚の中の二本を、弟の平べったい頭にのせながら云ひました。「わからない」
宮沢賢治『やまなし』
§
クラムボン】とは何だらうか?
詩を解さない人たち…「さあね」「知らねえよ」…それぢゃつまらない
私が思ふに、蟹の捕食者…カハウソではないか知ら


■三州生桑HP■
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