エロス断想

猫と美人を描いてゐます

少年

曇天、無風、ぬくし
バナナ片手に自転車に乗る10歳ぐらゐの女の子を見たが、横断歩道を渡る時にバナナがポキリと折れてしまった・・・あーあ。南国のバナナ悲しやここに散る


谷崎潤一郎「少年」読む。谷崎25歳の時の作。漱石や鴎外がまだ生きてゐた時分に、こんな変態的な小説が書かれたことに驚く
「ああ擽ぐったい、擽ぐったい」と信一は欄干に腰をかけて、真っ白な柔かい足の裏を迭(かは)る迭る私達の鼻先へつき出した。「人間の足は塩辛い酸っぱい味がするものだ。綺麗な人は、足の指の爪の恰好まで綺麗に出来てゐる」こんな事を考へながら私は一生懸命五本の指の股をしゃぶった。



或る美人のクロッキー、鉛筆、木炭、10分



■三州生桑HP■
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