曇りのち春雨
本上まなみのエッセイを読み進める・・・この人とは話しが合ひさうな気がする。読書好きで座右の書が谷崎の『細雪』、散歩好き、猫を飼ったことはないけど野良猫好き、料理好き、そして短歌を詠む・・・今時の若い女性で歳時記を持ってる人はなかなかゐないでせうね。晩年の中島らもが情熱的な恋文を書いたのもうなづける。本気で好きだったんだらうなぁ・・・
「ネコに遇ふのはね、才能がいる。犬の散歩には簡単に遇へるけど、ネコはちょっと難しいのだ。歩けばすぐに遇へるってわけぢゃないんだよ。ちょっと気持ちを引きしめて、でも期待はしすぎず、でも抜かりなくきょろきょろして、視線は低く、時には高くして(塀の上にゐることもある)。さうしたらきっと遇へる!」本上まなみ『ほんじょの虫干。』
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綿矢りさ、鉛筆、40分。何やかや言っても、やはり注目すべき作家なり
■三州生桑HP■
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