エロス断想

猫と美人を描いてゐます

McEwan

曇天、朝のうち雨、昼に一時晴れ、終日寒風強し
情緒不安定猫にレトルト、他の猫は出て来ず
塩キャラメルって美味しいね・・・


イアン・マキューアンIan McEwan(1948 - 英)「アムステルダム」読了。ブッカー賞受賞作。途中までは中々重厚な語り口だったのに、コントみたいなラスト。そんなことあるわけないやん。ひょっとしてユーモア小説か?

がちがちのモダニストたちが音楽を学界に閉ぢこめ、そこで音楽はひとにぎりの専門家のものとされ、孤立・不毛化させられたのであって、大衆との不可欠なつながりは傲慢にも断ち切られてしまったのだ。なかば廃墟化した教会のホールで公的助成を受けて行なはれ、ピアノの脚がヴァイオリンの壊れた首でもって一時間あまりも叩きつづけられた「コンサート」のことをクライヴは皮肉に描写してみせた。パンフレットの解説はホロコーストに言及しつつ、ヨーロッパ歴史の現段階において他の音楽形式は不可能であると説いてゐた。狂信者の狭い心にとって、大衆的成功といふものはいかなる形であれいかに小規模であれ美の妥協と失敗のあかしになるのだ。



棒の5の正位置「生存競争 困難に耐へる ライバル多し 発展途上 上昇志向 決意を示す 三角関係 敵の出現」



■三州生桑HP■
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