エロス断想

猫と美人を描いてゐます

盗賊

早朝雨、のち曇り時々晴れ、ひと雨ごとに寒くなる
ミケ母さんと二匹の子猫に会ふ。子猫らの首根っこをつまんで膝の上に乗せてみる。母親に似て全く鳴かずに大人しくしてゐる。三匹で缶フード一つ平らげた。食欲旺盛なり
ガソリン、リッター122円なり
父が欲しがってゐたフットマッサージ機を、Dンキホーテで買ふ。4400円なり。ネット通販より安い。Dンキホーテは買ひにくいし、謳はれてゐるほど安くはない。しかし、掘り出し物を探し出す楽しみはある


三島由紀夫(1925-1970)「盗賊」再読。いはゆる華族もの。三島は華族に対するコンプレックスが相当あったのではないか。三島節は、自殺を美化するときに最も輝く・・・しかし、とにかく難解なり
自殺しようとする人間は往々死を不真面目に考へてゐるやうにみられる。否、彼は死を自分の理解しうる幅で割切ってしまふことに熟練するのだ。かかる浅墓さは不真面目とは紙一重の差であらう。しかし紙一重であれ、混同してはならない差別だ。・・・生きてゆかうとする常人は、事故の理解しうる限界にαを加へたものとして死を了解する。このαは単なる安全弁にすぎないのだが、彼はそこに正に深淵が介在するのだと思ってゐる。むしろ深淵は、自殺しようとする人間の思考の浮薄さと浅墓さにこそ潜むものかもしれないのに。







■三州生桑HP■
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