エロス断想

猫と美人を描いてゐます

愛しのローズマリー

好天、残暑つづく
昼にアナゴの天ぷらうどん
夜にマグロのヅケ丼、サザヱのつぼ焼き、センマイの焼肉・・・センマイのウマ味恐るべし。舌がしびれる


映画「愛しのローズマリー」観る。ジャック・ブラックグウィネス・パルトロウ。どうせバカバカしいドタバタコメディだらうから、気分よく笑はうと思ったのだが、一筋縄ではいかないシビアな内容だった
主人公のジャック・ブラックは性格の良い男だが、女性を外見でしか判断しない狭量な男。特殊な催眠術をかけられた彼は、外見はどうであれ、心の美しい女性がとびきりの美人に見えるやうになってしまふ・・・
主人公の目には、肥満体の特殊メイクを施したグウィネス・パルトロウはもちろん、障害者や、顔に重度の火傷を負った少女たちが、とても美しく見える
最も重い障害者の友人は大金持ちとなり、健常者と思はれてゐた親友は実は・・・これは危険な設定である
日本で同じテーマで映画を作るとすると、もっと甘い感じになるだらう・・・例へば、見たことはないが「ブスの瞳に恋してる」のやうな
先天的な障害者、後天的な、例へば摂食障害による肥満、極度の痩身、或いは顔に火傷を負った人・・・彼らを美とみなすなら、障害者の無条件賛美につながりかねない。それは極めて危険である。障害者の偶像化だ
平等とは何か
B級映画ではあるが、深く考へされられた


五感の不安定さ・・・
仏教的な映画とも言へる
大げさか知ら


心の美しさ、醜さが見える「目」・・・モリエールですね
私は、さぞかし醜く見えるのだらう・・・



■三州生桑HP■
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