エロス断想

猫と美人を描いてゐます

延安

爽やかな好天、紫外線強し


リービ英雄「延安 革命聖地への旅」読了。特に感慨なし。かういふ紀行文は、五ヶ国語を操る作者にしか書けまい。
延安の中心街の広場に溢れ返った出稼ぎ農民の、数へきれないほどの日に焼けた顔がぼくの脳裏に甦った。あれだけの数の顔に晒されて、はたして「文芸」は書けるのか。大陸のおびただしい「人民」を、いったい誰が描くことができるのか。このやうな歴史をもつ場所にたどり着いた紀行は、本当に「文学」になりうるのか。




■三州生桑HP■
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