エロス断想

猫と美人を描いてゐます

文人たちの句境

快晴、夏に戻ったやうな陽気
今、体長3センチほどのヤモリ君が私の足に駆け上ってきました
可愛いなう・・・


残暑五句
めくら猫のまなこに残る暑さかな
病み猫やうつらうつらと露の夢
月あらば三人となれり手酌酒・・・三人となりぬ?
空に書く恋文かなし秋ごころ
秋風や祖母の時計はまだ動く


関森勝夫「文人たちの句境 漱石・龍之介から万太郎まで」拾ひ読み。著者は久保田万太郎(1889-1963)がお気に入りのやうだが、どうも私はあまり好きではない。私のリズムと違ふのか知ら。その万太郎の俳句を五句書き抜く
夕月をいただきて夏やかたかな
死ぬものも生きのこるものも秋の風
露の夜の空のしろみて来りけり
翁忌やおきなにまなぶ俳諧
むぎわら細工短日編んでゐたりけり


今宵は誰の夢を見るか・・・
夢は制御できない



■三州生桑HP■
http://www.h4.dion.ne.jp/~utabook/