エロス断想

猫と美人を描いてゐます

Chanson d’automne

快晴、夕刻より曇り。明日は雨。そして法事
猫スポットに行ってみるが、車から降りずに引き返す。何だか怪しい・・・不審人物が数人


「フランス名詩集 井上究一郎訳」流し読み。外国文学を邦訳するのは本当にむつかしい。詩なら猶のこと。ヴェルレーヌの有名な詩『秋の歌』の冒頭部分を訳したものを列挙してみました。逐語訳と意訳。訳者に詩才があるかないかで全然違ふ。やはり詩の翻訳は、簡にして潔なるを以ってよしとす。
『落葉』上田敏訳「秋の日の ヴィオロンの ためいきの 身にしみて うら悲し」
『秋の歌』堀口大學訳「秋風の ヴィオロンの 節ながき啜泣 もの憂き哀しみに わが魂を 痛ましむ」
『秋の唄』金子光晴訳「秋のヴィオロンが いつまでも すすりあげてる 身のおきどころのない さびしい僕には、ひしひしこたへるよ」
『秋の歌』窪田般彌訳「秋風の ヴァイオリンの ながいすすり泣き 単調な もの悲しさで、わたしの心を傷つける」
『秋のシャンソン井上究一郎訳「秋の日、ながくすすり泣くヴァイオリン、ぼくのこころはとりとめもなく物憂くて」



運命の恋とはいふものの
奇跡なんて、さう簡単に起こるわきゃないよ



■三州生桑HP■
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