エロス断想

猫と美人を描いてゐます

TIMOLEON

曇りのち快晴。日差し強し。日焼け止めヌリヌリ。


ダン・ローズ(1972- 英)「ティモレオン センチメンタル・ジャーニー」読了。読後感の悪い佳作。小説といふよりあざといエピソードの集積。マジック・リアリズムを薄めて、パウロ・コエーリョを不快にした感覚。25ヶ国で翻訳されたベストセラーだが、性的描写が多いので映画化はムリだらう。
ボクには別の恋人がゐて、たぶんボクは彼女と結婚するだらう。エンリコは少女の唇にキスをして言った。少女は一瞬考へてから、エンリコの顔を力まかせに殴り、部屋から彼を追ひ出した。三輪車で通りかかったロジータは、半分勃起したペニスを見て泣き出した。けれども、みるみる形を変へてゆく様子に見とれて、涙は止まった。エンリコが中に入れてくれと頼んでゐるうちに、ペニスはしなだれて縮んでいった。ドアがほんの少し開いて、服が彼の顔に叩きつけられたころには、ロジータの機嫌はもうほとんど直ってゐた。


某ショッピングセンターの男性用トイレで、60歳ぐらゐの爺さんが5歳ぐらゐの孫娘に、排尿してゐるところを見せてゐた。女の子は夢中で見入ってゐた。目とナニは、ほんの20センチほど。アレはダメなのではないか。私の考へすぎだらうか。普通だったら、コラ! 見るもんぢゃない! って言ふんぢゃないかな・・・。


私は本を乱読する。詩人の性サガだ。遺伝と言へるかも知れない。それぞれ読書傾向は違へど、家人も本をよく読む。読書とガーデニング好きは家風だらう。
私が少し、或いは大いに変はってるのは祖父の隔世遺伝に違ひない。労組の長で、県議に祭り上げられ、売れない法律書を出し、自宅を無料法律相談所にし、借金を作らず、プラスマイナスゼロで死んでいった祖父・・・。まさか、孫が詩人になるとは思はなかっただらうな。案外、喜んでくれたかも知れない。


■三州生桑HP■
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