エロス断想

猫と美人を描いてゐます

犀星

曇りのち強雨、台風なみの強風。明日の朝まで小雨残るか。
強東風ツヨゴチ。「噴水や東風の強さにたちなほり 汀女」
ヒゲトリマーってあるんですねぇ。


室生犀星(1889-1962)「幼年時代」「性に目覚める頃」「或る少女の死まで」再読。犀星の自伝三部作。鴎外の「ヰタ・セクスアリス」を意識してゐるのは明らかなり。
私は、雑誌を受け取ると、すぐ胸がどきどきしだした。本屋から旅館の角をまがって、裏町へ出ると、私はいきなり目次をひろげて見た。いろいろな有名な詩人小説家の名前が一度にあたまにひびいてきて、たださへ慌ててゐる私であるのに、殆んど没書といふ運命を予期してゐた私の詩が、それらの有名な詩人連に挟まれて、規律正しい真面目な四角な活字が、しっかりと自分の名前を刷り込んであるのを見たとき、私はかっとなった。


しかし、これだけヒゲを伸ばして、誰も何も言ってくれないといふのはどうしたことだらう? セクシーすぎるのかっ?
今日、コンビニの店員にガン見された。可愛い女の子だったが、目をまん丸くしてずーっと私を見てた。何だらう? まさか、三州だとバレてる?
学生の時にも同じことがあった。電車内で女の子に凝視された。顔に何か付いてたのか知ら? 気味が悪かったから隣の車両に移動したが、それでもなほ見つめつづけられた。生き別れの兄にそっくりだったのかも知れん。


雷がゴロゴロ鳴ってゐる。春雷だ。
ひと目惚れは電撃のやうに。



■三州生桑HP■
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