エロス断想

猫と美人を描いてゐます

トリスタン

曇りのち雨。めづらしや天気予報がどんぴしゃり。
ラサは燃えてゐるか!?


トーマス・マン「トリスタン」読了。閉鎖的状況と大仰なセリフ回しは「魔の山」を彷彿とさせる。小説といふより難解な戯曲のやう。「トリスタンとイゾルデ」を下敷きにしてゐるからか。
愛はいつか死ぬであらうか? トリスタンの愛が? おまへの、そしてわたしのイゾルデの愛が? おお、死の打撃も永遠の愛にはとどかないのか! われわれを妨げるもの、結ばれたふたりをだましてひき離す、それ以外の何が死の手に落ちるであらうか?


『詩人の庭の花々』
【春】白梅、さくら、ムスカリ、チューリップ、つつじ、長寿桜、ユキヤナギ、クロッカス、もくれん、ボケ、たんぽぽ
【夏】アイリス、牡丹、くちなし、あぢさゐ、さるすべりタイザンボク、薔薇、オニユリ、アマリリス、ヘメロカリス、ラベンダー
【秋】小菊
【冬】水仙、つはぶき、ヤツデ、柊
・・・狭い庭によくもまあこれだけ植ゑたものだ。秋は花より実のなるものだね。


花も詩もない人生か・・・。
薔薇は枯れ、詩は捨てられる・・・だからこそ尊いのだ。記憶に残るから。


■三州生桑HP■
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