エロス断想

猫と美人を描いてゐます

Pride and Prejudice

曇りのち快晴、風強し。明日午後から雨か。不安定な天気がつづく。


ジェイン・オースティン(1775-1817英)「高慢と偏見」読了。誰も死なない長編小説は珍しいね。恋愛小説の邦題には洒落たものが多い。曰く「風とともに去りぬ」「嵐が丘」「肉体の悪魔」「じゃじゃ馬ならし」「若きウェルテルの悩み」「悲しみよ、こんにちは」・・・然るに「高慢と偏見」とはこれ如何に。子供の頃から我が家の本棚にあったけど、難解な小説と思って手に取らなかったのだが、こんなに楽しい恋愛小説だったとは。
ただし訳に悪文多し。以下の如し。「キティだけは涙を流したが、くやしさとうらやましさとからのそれだった」→「キティだけは涙を流したが、それは余りにもくやしく、うらやましかったからだった」
ハンサムで大金持ちだけど性格が高慢(pride)なダーシーと彼に偏見(prejudice)を持つエリザベス。そんな彼が或る日突然プライドを捨ててプロポーズする・・・女性にはたまらんシーンでせうな。
数分間の沈黙ののちに、彼は心の動揺に耐へかねたやうすで、彼女に近付き口を開いた。「僕は努力してみましたが、無駄でした。どうすることもできません。僕の心をおさへることができません。僕がどんなにあなたを慕ひ、愛してゐるか、告白することをお許しください」エリザベスの驚きは、言葉では言ひあらはせないものだった。目をみはり、顔を赤らめ、疑ひ、黙りこんでゐた。



昼、KTR本舗に寄る。調べ物。


「好きです」と言ってフラれて後悔する。
「好きです」と言へばよかった、と後悔する。・・・私はそんな後悔したくない。プライドの問題だね。


pride[praid]
1 うぬぼれ,思い上がり;優越感,高慢,横柄;自負,自慢:
2 誇り,自尊(心)



■三州生桑HP■
http://www.h4.dion.ne.jp/~utabook/