エロス断想

猫と美人を描いてゐます

みづうみ

快晴つづく。
法事。出席せず。坊主は嫌ひだ。
烏猫に会ふ。真っ黒け。
「うば玉のよるよるをのが妻こひにいつしか声をからす猫哉・江戸狂歌


川端康成「みづうみ」読了。10年前には数ページも読めなかったのが、現在は興味深くすらすら読める。私の脳の何かが変はったのだらう。
「先生、首をしめてもいいわ。うちに帰りたくない」と久子は熱っぽくささやいた。銀平は片手の指で久子の首をつかんでゐる自分におどろいた。もう一方の手を添へて、久子の首を計ってみた。やはらかくそのなかにはひって、銀平の両手の指先きは触れ合った。


「世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし・在原業平
「世の中にたえて女のなかりせばをとこの心のどけからまし・蜀山人


■三州生桑HP■
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