エロス断想

猫と美人を描いてゐます

パノラマ島綺譚

快晴、無風。
発句作る。あまり出来がよくない。一晩寝かせよう。
大胸筋、腹筋鍛へる。オリャッ。
明日は走らう。


江戸川乱歩(1894-1965)「パノラマ島綺譚」読了。そして、併し、しかも、やがて、など接続詞がやたらと多い。乱歩の小説はイメージを楽しむに尽きる。
肉塊の滝つ瀬は、益々その数を増し、道々の花は踏みにぢられ、蹴散らされて、満目の花吹雪となり、その花びらと湯気としぶきとの濛々と入乱れた中に、裸女の肉塊は、肉と肉とを擦り合せて、桶の中の芋の様に混乱して、息も絶え絶えに合唱を続け、人津波は、或は右へ或は左へと、打寄せ揉み返す、その真只中に、あらゆる感覚を失った二人の客が、死骸の様に漂ってゐるのでした。さうして、いつの間にか夜が来たのです。



詩人は詩を書かねば死んだも同じ。
美人は恋をせねば死んだも同じ・・・か?


■三州生桑HP■
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