エロス断想

猫と美人を描いてゐます

老妓抄

終日弱雨。冷え込みはなし。
献血って年三回しかできないんですね・・・知らんかった。


岡本かの子(1889-1939)「老妓抄」読了。小品ながら傑作。このやうな女性の不可解な不気味さは、女流作家にしか書けまい。
仕事であれ、男女の間柄であれ、混り気のない没頭した一途な姿を見たいと思ふ。私はさういふものを身近に見て、素直に死にたいと思ふ。「何も急いだり、焦ったりすることはいらないから、仕事なり恋なり、無駄をせず、一揆で心残りないものを射止めて欲しい」と云った。



普通の恋なんて何度やっても同じこと。
本当の恋は、人生を書き換へてしまふ。



■三州生桑HP■
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