エロス断想

猫と美人を描いてゐます

紀伊国狐憑漆掻語

好晴如暮春也。このまま暖かくなるかと思へば、日曜にはまたぞろ雪らしい。
不見猫。


谷崎「聞書抄」挫折。さすがにこのパターンは飽きた。
紀伊国狐憑漆掻語」読了。「キノクニノキツネ、ウルシカキニツクカタリ」と読むのか知ら。谷崎には珍しく、民話風の短篇。漆の汁を集める仕事をしてゐる男が、三匹の狐に騙される話。何でこんなものを書いたのだらう。
お蔭でどうやら上れることは上れたけれども、上る拍子に脛を擦り剥いたんで、今度はそれが痛くってたまらない。「痛い痛い」と云ふと「よし、よし、つばきを附ければすぐに直る」と云って、つばきを附けてくれたらぢきに痛みが止まった。すると又咽喉が渇いて来たんで、「水が飲みたい」と云ふと、「ぢゃ、まあ、ここで休まう」と云って、道ばたに休んで、何処から持って来たのだか直ぐに水を飲ましてくれたが、なんだかその水が小便臭かったさうです。



■三州生桑HP■
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