エロス断想

猫と美人を描いてゐます

如是我聞

晴れ時々曇り、日差しは夏の如し。
お嬢猫に会ふ。レトルトにガッついてゐた。おなかペコペコだったのね。


太宰治(1909-1948)「もの思ふ葦」「如是我聞」流し読み。晩年に書かれた「如是我聞」は傑作。老大家、文学者、評論家に対する常軌を逸した罵倒。特に、志賀直哉に対する憎悪には狂気すら覚える。時に太宰は39歳、大先輩の志賀は65歳。
或る雑誌の座談会の速記録を読んでゐたら、志賀直哉といふのが、妙に私の悪口を言ってゐたので、さすがにむっとなり、こちらも大いに口汚く言ひ返してやったが、あれだけではまだ言ひ足りない。どだい、この作家などは、思索が粗雑だし、教養はなし、ただ乱暴なだけで、一部の物好きの人から愛されるくらゐが関の山であるのに、いつの間にやら、ひさしを借りて、図々しくも母屋に乗り込み、何やら巨匠のやうな構へをつくって来たのだから失笑せざるを得ない。



■三州生桑HP■
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