エロス断想

猫と美人を描いてゐます

少年

冬晴れ、ぬくし。春を先取りしたやうな陽気。水仙が咲き始めました。
今日もお嬢猫に会ふ。しかし、レトルトには見向きもせず、私の足元にじゃれつくのみ。にゃおう、にゃおーう・・・。もう他の人から食べ物をもらったのだらう。
久々に筋トレ。


川端康成「少年」読了。高校時代の追憶、手紙、日記から構成された、同性愛色の濃厚な自伝的小説。傑作なり。愛する美少年清野に送ったラブレターを作文の授業に提出するとは・・・戦前の寄宿舎生活が赤裸々に描かれてゐる。「ヰタ・セクスアリス」の鴎外は迫られて逃げたけど、川端はかなり際どいところまでいってゐる。50歳の時にこれを書いたといふのがスゴい。
大正六年一月十八日。木曜。はれ。昨夜消燈後四十分ほどして暗い冷たい寝床に入ると、それまで起きてゐた清野が腕や胸や頬で、私の冷え切った手をあたためてくれたのが実にうれしかった。今朝、熱い長い抱擁。誰が見たって変に思ふだらう。清野がなんと思ってしてゐるのかさっぱりわからぬ。しかし私にはこれ以上のことは求め得られないのだ。放課後外出して「文章軌範」をもとめる。



久しぶりに詩をアップ。マスマイマスマイ。




■三州生桑HP■
http://www.h4.dion.ne.jp/~utabook/