エロス断想

猫と美人を描いてゐます

雅歌

晴れ時々曇り、寒々しい一日
祖母の調子は普通
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クリスマスシーズンですから、聖書の話しをいたしませう。
以下は旧約聖書の「雅歌」のほんの一部ですが、素晴らしいでせう? 恋愛詩そのものです。とても美しい詩篇。今から二千数百年前の愛の歌です。そんなにも昔から、恋する者たちの心を震はせてきた詩なのです。
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「雅歌・第四章より」
わが愛する者よ、見よ、あなたは美しい、見よ、あなたは美しい。
あなたの目は、ヴェールのうしろにあって、はとのやうだ。
あなたのくちびるは紅の糸のやうで、その口は愛らしい。
あなたの両乳房は、かもしかの双子である二匹の小鹿が、ゆりの花の中に草を食べてゐるやうだ。
わが愛する者よ、あなたはことごとく美しく、少しのきずもない。
わが花嫁よ、レバノンから私と一緒に来なさい。
わが花嫁よ、あなたは私の心を奪った。
あなたはただひと目で、あなたの首飾りのひと玉で、私の心を奪った。
あなたの愛は、なんと麗しいことであらう。
あなたの愛は葡萄酒よりも、あなたの香油の香りはすべての香料よりも、いかにすぐれてゐることであらう。
わが花嫁よ、あなたのくちびるは甘い露をしたたらせ、あなたの舌の下には、蜜と乳とがある。
北風よ起これ、南風よ来たれ。
わが園を吹いて、その香りを広く散らせ。
わが愛する者がその園に入ってきて、その良い実を食べるやうに。
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■三州生桑HP■
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