エロス断想

猫と美人を描いてゐます

パレスチナ日記

晴れ時々曇り。風あり。猫に会ひに行く気力なし。ゴメンよ、ネコ・・・
明日は雨か。



フアン・ゴイティソーロパレスチナ日記」読了
スペイン人作家による、イスラエル占領下のパレスチナルポルタージュ。現在のイスラエル主導のもとでは、この問題は解決しないですね。
境界線上に生きる者たちは、服装や言葉の訛りや車のナンバー・プレートといった「記号」により、自分がどちらの側に属し、どちらには属さないのかを示さなければならない。黄ナンバーはイスラエル車の印なので、パレスチナ人である私の運転手は、以前のやうに投石される心配はなくなったとは言へ、パレスチナの町や村を通る時には東エルサレムのタクシー会社のアラビア語の社名看板をよく見えるところに掲げてゐた。同じ理由でイスラエル側の検問所を通る時には、その看板を下ろすのだ。この「記号論」を学んでゆくと、最後には訳が分からなくなる。境界線上に生きる者の身分は何をもって決まるのか。人間か、それとも記号か。



■三州生桑HP■
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