エロス断想

猫と美人を描いてゐます

この人を見よ

降ったりやんだり


ニーチェ(1844-1900独)「この人を見よ」読了
本気なのか冗談なのかよく解らない自伝? この本を書いてからニーチェは気が狂ってしまふのだが、既に狂ひかけてるやうな気がする。最終章「なぜ私は一個の運命であるのか」の反キリストぶりが興味深い。バチカンニーチェをどのやうに位置付けてゐるのだらう。禁書?
「私は私の運命を知ってゐる。いつの日にか私の名前には、何かとてつもなく巨大なものへの思ひ出が結び付けられることになるだらう。かつて地上に例を見なかったほどの危機、この上なく奥深い良心の対立相克、その時まで信じられ、求められ、神聖化されて来た一切の物事に敵対して呼び出された一つの決断、さういふものへの思ひ出が結びつけられることになるであらう。私は人間ではないのである。私はダイナマイトだ」






■三州生桑HP■
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