エロス断想

猫と美人を描いてゐます

降ったりやんだり、梅雨らしくなってきた
七月からプールだ! プールサイドで、きっとステキな出会ひが・・・そんなもんないね


G・M・フォード「黒い河」読了
邪魔者はみんな消せ! といふタイプの悪役は古いよね。面白いけど
主人公は小説家なのだが、ジェームズ・ボンド並みに強い。こんな小説家をるわけないやん
「もし明日、ビル・ゲイツが彼の屋敷をそっくりそのまま、ただで、税金の面倒までみてくれた上で、俺にくれたとして・・・」「それで?」「最初の熱気が冷めてしまへば、知り合ひ全員を呼んでパーティーをして、アメリカで一番高価な住宅を保有してゐるといふ感覚になれてしまったら・・・」彼は口ごもった。「一週間たったら、今朝起きた時とまったく同じ。前より幸せになったなんて少しも思ってゐないだらうな」彼女は何か答へようとしては、考へを変へてゐるやうだった。月は真上にあった。湖面は溶けたガラスのやうに光ってゐる。「私もよ」彼女はやうやく言った。


チロルチョコの塩バニラ味を食す
美味しい


朝、通学途中の小学生たちを見て思ふ、ああ、この街の子供たちは本を読まないんだな。別の街で育った私は、まだ小中学生だった頃、月に一度父と本屋に行き、気に入った本を一冊買ってもらふのが常だった。「何か欲しい本あったか?」「これ・・・」モンスター大百科「お前なぁ、この本に書かれてることは全部ウソだぞ」「・・・」さて、小六の或る日のことだ。欲しい本を聞かれた私は、その書店の二階の専門書コーナーへと父を連れて行った。「これが欲しいんだけど・・・」小学館日本古典文学全集今昔物語全四巻。箱入りで、一冊四千円ほど。「・・・本当に読むのか?」「うん」それから十年以上にわたって、今昔物語は私の座右の書となり、装丁がボロボロになるまで読み耽った。この街に引っ越して来てすぐのこと。自動車教習所で、教官に何気なく尋ねられた。「君は休みの日には何してるの?」「さうですね、図書館に行ったり・・・」それを聞くや、教官は側にゐた女の子に笑ひながら言った。「おい、図書館だってよ。行ったことあるか?」私がこの街で育ってゐたら、詩人にはならなかっただらう。


うーん、大変だったねアンリ
私のモットーは、大変な時にこそ冷静になること
正面衝突した時、私はニッコリして相手の女の子に言ったよ。「大丈夫ですか?」「ええ・・・はい・・・あの、私が悪いんですよね」「ええ、さうですね。お怪我は?」


子猫が二匹、轢き殺されてゐるのを見る
すべての野良猫に避妊手術を受けさせるべきだ、といふ人たちがゐる。私は、さうは思はない。死ぬ子猫もゐれば、生き抜く子猫もゐる
結局のところ、野良猫の最悪の天敵は人間なのだ




■三州生桑HP■
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