エロス断想

猫と美人を描いてゐます

クランケ

今朝、祖母を見舞ったのだが、タイヘンなことになった。同室の患者に、この病院一のトラブルメーカーの婆さんがゐたのだ。私が病室に入るなり「薬を看護婦さんからもらってきて!」と命令された。弱ったなと思ひつつ看護婦さんに伝へると、彼女は苦笑しながら両手で耳をふさぎ「かうしておいて下さいね」と言った。それから婆さんはナースコールを鳴らしまくり、夜勤明けの看護婦さんに悲鳴を上げさせる。「もう! ナースコールを鳴らさないで! 壊れる! 壊れるから! 私、もう帰るんだから!」恐らくは一晩中あんな調子だったのだらう。看護婦さんを呼んだところで、大した用事はないのだ。「手術はいつするの?」「この台動かしてよ」「動けない者の気持ちなんか分かんないでしょ!」桑原桑原・・・思へば、この婆さんを唯一大人しくさせることができた看護婦さんが、Fさんであった。どうして辞めちゃったのかなぁ・・・。


黒澤明監督「蜘蛛の巣城」観る
シェイクスピアの「マクベス」の翻案ですね
少し演出が冗長かな、と思ったのは、私がセッカチだからだらうか
思ふに、三島由紀夫三船敏郎になりたかったのだらうな
目をギョロつかせる表情や、哄笑がそっくりだ






■三州生桑HP■
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