エロス断想

猫と美人を描いてゐます

わが悲しき娼婦たち

雨のち晴れ
雨のおかげで車がキレイになった


ガルシア=マルケス「わが悲しき娼婦たちの思ひ出」読了
九十歳の老人と十四歳の処女の娼婦のラブストーリー
川端康成の「眠れる美女」がエピグラフに使はれてゐたのには驚いた
この佳品を執筆した時、ガルシア=マルケスは七十七歳
書き出しの一行目が秀逸
「満九十歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったやうに愛して、自分の誕生祝ひにしようと考へた」
「あの子は、うんと言ふだらうか?」「まあ、博士、情けないこと言はないでよ。年をとるのはいいけど、頭までぼけないでね」とローサ・カバルカスは笑ひ転げながら言った。「あの子はあんたに首ッたけよ」
七十七歳で、これだけエロティックな小説が書けるといふのは凄いなぁ


■三州生桑HP■
http://www.h4.dion.ne.jp/~utabook/