エロス断想

猫と美人を描いてゐます

La Rochefoucauld

台所の窓ガラスに小さなヤモリを見る


ラ・ロシュフコー(1613-1680)「運と気まぐれに支配される人たち」飛ばし読み
箴言集であるが、大したことはない
芥川龍之介の「侏儒の言葉」の方が鋭い
大貴族と病める作家の違ひだらうか
以下抜粋
「沈黙とは、自信なき者の最も安全な手段である」
「精神の欠陥は、顔の欠点と同じこと。老いるにつれてひどくなる」
「誉めてほしいから誉めるのである」
「まことの紳士とは、何事をも自慢しない人のことだ」
「馬鹿なこともせず生きてゐる者が、自分で思ってゐるほど賢いわけではない」
「完璧なる勇気とは、皆が見てゐる前でできることを、誰も見てゐなくともできることだ」
「本当に好きでなくなった人を、再び好きになったりすることなどあり得ない」
「人間の価値にも、果物と同様、旬がある」
「軽蔑されるのを恐れる人は、軽蔑されて当然の人だけである」
「人は、愛してゐる限り許すものだ」
「互ひに愛がなくなると、かへって切れるのが難しい」
「紳士も狂ほしい恋をする。だが愚かしい恋はしない」
「人間一般を知るのはた易いが、一人の人間を知るのは難しい」
「才知ある馬鹿ほど、やっかいな馬鹿はない」
   §
可愛らしい若奥さんに道を尋ねられる
しかし、私はこの街の地名や地理に詳しくないのです
全く興味のない街だから


公園は花見客でごった返してゐる
花は桜だけではないのに


不自然なものは続かない


■三州生桑HP■
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