エロス断想

猫と美人を描いてゐます

尼僧ヨアンナ

頭痛と腹痛、ただ今体温37度5分
風邪をひいた模様


イヴァシュキェヴィッチ「尼僧ヨアンナ」読了
ポーランドの作家
若き尼僧長ヨアンナにとり付いた悪魔と、スーリン神父の戦ひを実話に基づき描く
多少の神学の知識が必要であるが、怪奇小説として読んでも面白い
「ヨアンナは神父のすぐそばまで来ると、ものすごい形相をしながらねぢまがった目で下から見上げた。その目は青から黒に変はり、夕暮れどきの山猫のやうに見開かれ、魂まで見透かすかと思はれるほど鋭かった。神父はのけぞったが、しかしその恐ろしい目から逃れることはできなかった。『おお、かはいい坊や』突然ヨアンナは歯をむき出して言った。『さう簡単に俺をこのかはいい体から追ひ出せると思ふなよ』」


文章表記の基本的なルールが守られてゐないケースが目立つ
編集者や校正者の若年齢化、及びワープロ入力の弊害であらう
岩波文庫ですら、をかしくなってゐる
たとへば「神々しい」の「々」であるが、行の始めに使ってはならない
使ふときは「神神しい」としなければならない


×何とも神
々しい光りだ
○何とも神
神しい光りだ


「!」「?」の後は一文字空ける
×そんなバカな!と彼は言った
○そんなバカな! と彼は言った


心も体も弱ってゐる



■三州生桑HP■
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