エロス断想

猫と美人を描いてゐます

詩を書く男

チャンス無し
無し無し無し
もうガックリ
明日チャンスがある可能性は0に近い
また来週か・・・
忘れられてしまふ


近所の書店に寄る
駐車場は満車で、警備員が誘導してゐる
しかし、中に入るとガラーン
お客の9割は、レンタルDVD&CDのコーナーに行ってゐるのだ
書籍コーナーにゐる数人の客は、週刊誌か雑誌を立ち読み
私は心おきなく、悠々と文庫本コーナーで、ジョルジュ・バタイユを立ち読みする
文庫本コーナーなんて誰もゐない
たまにヘンなのが近付いてくるが、間違いなくゲイであらう
これが、わが街で一番大きな本屋の実態です
詩人は、こんな街に住んでゐます
生き地獄です
私が、この街に流れついたのは天罰なのだらう
疲れた
本当に疲れましたよ


さう言へば、以前好きだった女性に、私は何度も聞いたことがある
「詩を書く男なんて、気味が悪くはありませんか」と
「そんなことありませんよ」と言ってくれたけれども、内心では「キモッ」と思ってゐたのだらうな
Mさんも「三州さんはポエムを書いてる」と言ってたなぁ
ポエムかぁ・・・
そりゃ、確かにPOEMなんだけどさぁ
あの言ひ方は何といふか・・・まぁいいか
疲れた
疲れましたよ
2時間走っても疲れないんだけど、精神的なのはキツイ


「詩」といふのは、なかなかムツカシイんですよ
書いてみりゃいい
それこそ、「ポエム」しか書けないから
書いてごらんよ


詩は芸術ですよ
大切なものを、掛け替へのないものを犠牲にしないと、創作なんてできません
天罰か・・・


この街で幸せになるなんて簡単なことだ
本なんて読むな!
中古のBMWを買へ!
髪を伸ばして、染めろ!
ファッション誌の服裝をコピーしろ!
ピアスを開けろ!
携帯電話を手離すな!
女をモノだと思へ! 間違っても尊敬するな!
女に知性を求めるな!
女を目覚めさせるな! バカのままにしておけ!
ああああ何て幸せ!!!!


あーあ
愚痴なんてキラヒだけどさぁ
疲れたよ









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