エロス断想

猫と美人を描いてゐます

ショッピングセンターのベンチに女の子があぐらをかいて座ってゐた。
一心不乱に携帯電話にシールを貼ってゐる。
中三か高一ぐらゐの可愛らしい子だった。


育ってきた環境が悪いのだらうな。
「女の子が、人前であぐらをかいて座るもんぢゃないよ」と、尊敬できる大人が、或いは恋人が諭(さと)せば、聞かない子はゐない。


さう思ひながら、彼女の所作をながめてゐたら、一瞬目が合った。
彼女は恥づかしげに、前髪を触りながら目を伏せた。