エロス断想

猫と美人を描いてゐます

お見合ひのレシピ

先日、友人に誘はれて、お見合ひパーティーなるものに参加してみました。
会費が、男性一万円、女性五千円。話しのタネになるかと思って。
平日の夜八時からでしたが、三十人ばかり来てましたよ。
皆さん、服装に気合ひが入ってますね!
食事はバイキング、立食形式でした。
私は見学のつもりでしたから、あっちをふらふら、こっちをふらふら。
すると、私に声を掛けてくださるご婦人が。
「始めまして」
「はい(ぺこり)」
「あの、ご職業は・・・」
「詩人です(ニッコリ)」
「あー・・・」
十秒ですか!
十秒で私といふ人格を見切られてしまひました。
他の女性の反応も似たりよったり。
「どんな詩を書くのですか?」
と、一人くらゐ訊いてくれてもいいぢゃないですか。
即興で作ってみせますよ。

   §

お見合ひのレシピ

料理を作りませう
よい匂ひのする料理を

わたしのため息と
あなたの微笑みと
タンポポの綿毛で

これ以上何か加へると
長雨になってしまひます

お見合ひにふさはしく
運命的なパスタを作りませう

   §

現代詩フォーラムのURLを刷った名刺を作って、持って行ったんですけどね。
二十枚。バカですね。

友人は楽しさうに女性たちと歓談してゐます。
聞けば、三人の女性とメルアドの交換をしたとのこと。


私は食べることに専念します。
車で行ったので、お酒は飲めません。
肉肉肉肉!
といふわけで、とりあへず肉コーナーに。
カラアゲ、ハンバーグ、ソーセージと一通り食べてみましたが、ダメでした。冷凍ものですね。
寿司は乾燥してるし、パスタはうどんみたいだし、立食でピザは食べにくい。
マッシュドポテトを三回お代はりしました。
千円分ほど食べたでせうか。腹はふくれましたが、全く元が取れてません。

二時間ほどでパーティーは終了。二次会に流れる人たちもゐます。
私は友人を乗せて、まっすぐ帰宅。
車の中で友人に怒られてしまひました。
君が一番失礼だった。みんな真剣なんだから、ふざけた気持ちで行っちゃいけない、と。
確かに、冷やかしの参加者は私だけでした。反省してます。
私に結婚する意志のないことなど、彼女たちにはお見通しだったのですね。
もう二度と行きません。

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