エロス断想

猫と美人を描いてゐます

江戸川柳

●犬の声 今捨てる子を 抱きしめる
●涼み台 一人が立って 二人落ち
●雨宿り ごおんとついて 叱られる
寺で雨宿りし、退屈しのぎに悪戯した所なり。

●黒犬を 提灯にする 雪の道
●朝帰り 旦那が負けて 静かなり
●泣くよりも あはれ捨て子の 笑ひ顔
●顔赤く するが色よい 返事なり
●鼻くそを 何の気もなく まるめて見
●蛸の幽霊 どう化けても 足が見え
●「猫か」「はい」「虎か」「左様」と 下手絵かき

●鼻をつまんでさあ言ひな マミムメモ
ナンセンス。
こんな川柳が江戸時代に作られてゐたとは驚きなり。

●糸つけて あるかと思ふ 蝶二つ
これは、もう俳句に近し。