エロス断想

猫と美人を描いてゐます

かなしいきぶん

僕からあふれ出た愛が
ルリ色の雨粒となって
あとからあとから
この街に降ってゐる

この街の人たちは
そんなこと気にもしないで
僕のかなしいきぶんを浴びながら
夕餉の支度なんかしてゐるんだらう

「幸福は犠牲の上に成り立つ」

誰かが幸せになるためには
僕がつらい思ひをしなきゃならないのなら
それはそれで悪くない

さういふ考へ方は慰めになるね
僕にぴったりの生きかただ