2006-04-08 湖水のほとり 詩文 凍りかけてる湖水のほとりで ゆらゆらゆれてるあれは何?あれは仔牛の頭蓋骨 あれは仔牛の頭蓋骨ポッカリ開いた眼窩から 無常があふれ出てゐます冬冬冬冬 仄かな幽かなあの音は?季節はづれの雹が降り 骨をいぢめてゐるのですあの骨は泣いてゐるのか知ら?言ひ残したことがあるやうです 春になれば泥鰌たちが 舌の代はりとなるでせう 水銀のやうな月光が 哀れな骨に垂れてゐます