曇りのち晴れ§ 電柱のところで、白い着物の人の足がとまった。捨て猫の入ったボール箱をのぞき込んでゐる。想像通り、垢ぬけした美しい横顔だった。と、いきなり、その人は、片足をあげるとボール箱を側溝に蹴落とした。踊りの所作を見てゐるやうだった。白…
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