小雨のち晴れ、寒し § 掏られた財布が、翌日、郵便受けに戻ってゐた。中をあらためると紙が一枚ひらりと落ちる。それは私の俳句メモで「春雨や名も知らぬ人に惚れる人」といふ私の句に、女文字で「女のさがは見ぬが花なり」と書き添へられてゐた。免許証もカ…
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